TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
「こっち向いて」
春の声色が突然変わった
「え…?」
春は私の顎をクイッと持ち上げる
その動作があまりにも色っぽくて不覚にもドキッとしてしまった
「俺とヤってみる…?」
「えっ...?」
チュッ
「なっ…!!」
春は私と唇を重ねた
私は拒むように春の胸を押し返した
でも私が男子の力に勝てるわけなくて
春はもっと深いキスをしてくる
「…んっ…」
息が上がってきた…
嫌とかじゃなくてキツい…
私が苦しくなってきたのを察したのか春は一度唇を離した
そして、座っていたソファに私を優しく寝かす
「…凛…」
いつも私を茶化すときと違って
声も瞳も雰囲気も何もかも違う
そこには"男"の春がいた
キスはどんどん深くなっていく…