TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~

「こっち向いて」




春の声色が突然変わった





「え…?」




春は私の顎をクイッと持ち上げる




その動作があまりにも色っぽくて不覚にもドキッとしてしまった




「俺とヤってみる…?」




「えっ...?」




チュッ





「なっ…!!」





春は私と唇を重ねた




私は拒むように春の胸を押し返した




でも私が男子の力に勝てるわけなくて




春はもっと深いキスをしてくる




「…んっ…」




息が上がってきた…




嫌とかじゃなくてキツい…




私が苦しくなってきたのを察したのか春は一度唇を離した




そして、座っていたソファに私を優しく寝かす



「…凛…」




いつも私を茶化すときと違って




声も瞳も雰囲気も何もかも違う




そこには"男"の春がいた




キスはどんどん深くなっていく…




< 57 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop