TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
「ちょっと、外いかない?」
永也くんはちらっと私を見た。
「う、うん、」
私は右側の髪を耳にかけながら言った。
無意識に繋がれた手に心臓が跳ねあがった。
しばらく歩くと人気のない裏通りに連れていかれた。
な、何するんだろう...
「永也くん...ここ、どこ?」
振り返った永也くんは私の知らない永也くんの顔をしてた。
誰......?
「ホント、かわいいよねぇ。凜ちゃん」
私は後退りした。
「初めて写真見たときからキスしたいと思ってたんだぁ。」
気持ち悪い。
顔も、声も、言うことも。
私、この人知らないよ...