TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
うわぁ~、告白ってしたことないから知らなかったけど緊張するんだなぁ。
でも。今言わなきゃ、ダメだから。
お昼休みのことは悲しかったけど、私は私の気持ちを伝えたい。
さっき春に助けを求めたのも永也くんとの過去を話せたのも全部この気持ちがあるからだ。
今、すごく気持ちを伝えたい。
「...春に襲われそうになったとき、春を突き飛ばしたのはあまり怖い気持ちが無かったからかも知れない。」
「...え?」
春の頭の上にはハテナマークがある。
私は続ける。
「永也くんが私を襲おうとしたとき私は恐怖で声も出ないし体も思うように動かせなかった。1年前も、今日も。」
1年前のことも今日のことも思い出すだけで身震いする。
「私が春のこと突き飛ばしちゃったのは永也くんの時よりも全然怖くなかったからなんだよ。」
私は春を見つめる。
「凜、お前...」