TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~
泣きながら笑顔でいる凜を俺は、目を見開いたまま見つめていた。
「私は、新久 春という人が誰よりも好き...」
凜は顔をぶんぶんと勢いよく振る。
「大好きです...!」
凜がきゅっと目を細めた瞬間に涙がこぼれ落ちた。
こんな告白されたことなかった。
飾らない、ただ、想いを伝えたいという気持ちが溢れた告白。
笑顔で涙を流す凜をキレイだと思った。
俺は自然と凜の方に歩み寄る。
優しく凜を抱きしめた。
「...俺は5日間でお前を惚れさせるって自分に賭けてたんだ...」
「... 」
一瞬凜が悲しい顔をした気がした。