記憶のパズル-あなたの温もりを頼りに-

"シュウチャ"


ただそれだけが聞こえた。



「朱音…

なんか夢見てたか?」



「うん。
多分なにか夢を見てた…

けど内容は覚えてないの…」



「ん…」



「でもさっき、一瞬頭が真っ白になって
"シュウチャ"って声が聞こえたの…
 すっごく苦しそうな…」


女の人の声だった。



「ん…」



柊也くんは何故か目を真っ赤にして


「朱音」


優しい声であたしの名前を呼んだ。


「なに?」



「12/25。
俺と出かけてくれない?」


「12/25?」


あ、悠哉と約束してる日だ。



「それを最後にするから…」


「え?」
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