記憶のパズル-あなたの温もりを頼りに-

*Akane*


ひたすら走ったあたしは


あの日のベンチに座っている柊ちゃんを見つけ

た。



「柊ちゃん」



やっと見つけた愛しい人にあたしは触れた



「柊ちゃん…」



思い出した大切な人の前で涙を流した



「柊ちゃーーーん!」



そして気づけば抱きついていた。



「…朱音?」



ああ。そう。


この声だよ。





この温もりだよ。




あたしはあなたの温もりを覚えていたの。




あなたの温もりで記憶のピースは揃ってた。



それをはめようとしなかったの。



柊ちゃん


ごめんね?


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