片想いゲーム
そのあと、野宮くんは部活動見学へ行ったらしい。
もちろん、3人で。
もちろん、バスケ部へ。
私は、朋ちゃんと菫ちゃんと帰ろうと思って呼び掛けた。
「菜乃葉ちゃんばいばーい♪」
「小田切、また明日なー☆」
「ばいばーい♪
朋ちゃん、菫ちゃん、帰ろー♪」
「ごめんね、なんちゃん♪
私、バスケ部見るからー☆」
手を揃えてウインクしながら菫ちゃんは私にいってきた。
「そっか! わかった!」
「菜乃葉、かえるぞー。」
「あ、うん! じゃぁ、バイバイ、菫ちゃん!」
「ばいばーい♪」
私は、朋ちゃんと二人で帰ることになった。
「朋ちゃんと二人で帰るのって初!?」
「まぁ、そーだな。なんか嬉しいもんだな。」
「ねー♪ 朋ちゃんと話してると落ち着くよー。」
そう言いながら私は、朋ちゃんとたくさん話した。
そして、分かれ道。
「じゃぁ、気を付けて帰るんだよ?」
「はーい♪ じゃぁらばいばい!」
私たちは自分の家へと帰ったのだ。
「ただいまー♪」
家のドアを開けて、私は急いでリビングへと行き、ソファーの上でバタンキューした。
「どうだったー? 新しい学校は。」
お母さんが話しかけてきた。
「んーとねー、すごい楽しかったー。」
「そっかそっか、よかったわー♪」
私は携帯を開いた。
そして、手を見た。
アドレスと電話番号。
野宮くんの。
これって、メールしなきゃダメだよね。
そう思って、私は急いで携帯に登録してメールをうった。
でも、どういうメールが良いのかな。
『初めまして。小田切です。登録よろしく。』
無難すぎ?
『こんにちは~♪ 小田切だよぉ♪
登録よろしくね~☆!』
ちょっとはじけすぎ?
『こんにちは。小田切 菜乃葉です。登録よろしくお願いします。私の電話番号でぷ。***-****-****』
これでいっか。
送信っと。
いつ、返信くるかな。
遅いよね、あまり期待しないように…
「ピろりーーーん♪」
ビクッとした。
「誰だろう?って、野宮くん!?」
私はすぐにメールを見た。
『ども、野宮です。よろしく。
あと、最後の文字「です」って打とうととしたと思うけど、「でぷ」になってるよ笑』
えっと思って、送信ボックスを見た。
ほんとだ。「でぷ」になってる。
『教えてくれてありがとう。もう間違えません。
バスケ部入部するの?』
『うん、する予定。俺がレギュラーになったら絶対に試合みに来いよ!』
『みにいくよ♪
楽しみにしてるからね。』
なんだか、すごいメールが楽しくなっていた。
なんで、こんなにも野宮くんで頭がいっぱいになってるんだろう。
そう思いながら私はメールに夢中になっていました。