片想いゲーム
あ、待てよ。たしか、バスケ部に野宮くんいるんだっけ。
少しだけ、よっていーかな。
私は、足を止め、バスケ部がいる体育館へと足を運んだ。
「ダム、ダム、ダム。」
「キュッ、キュッ、キュッ。」
「サクッ、サクッ、サクッ。」
ボールをドリブルする音と、バスケットシューズの音と、シュートが入る音がした。
ひょこっと見てみると、女子がすごいたかっていた。
えーっと、野宮くんだけ、見に来たんだし。
っていうか、あまり興味ないし。
野宮くんのことなんて好きじゃないし。
言い訳つくりながら、体育館へと向かい、体育館の中を見てみた。
「ありっ…?」
野宮くんの姿が見当たらない。
この女子のたかりは、木月くんと五十嵐くんファンの女子たちだった。