片想いゲーム
「は、はい。」
なんだろう。私、五十嵐くんのこと、怖い人だと思っていたけど、全然怖くない。
ましてや優しい人だ。
この性格………
「ぷっ」
「おいなんで笑ってる。」
私は、片手を口の目の前にあてて笑った。
「おい、なんで笑ってる。」
なんだか、五十嵐くんの顔が少し赤くなっているのがわかった。
それをみて、私はさらに笑ってしまった
「だから…なんで…」
「だって、五十嵐くん、朋ちゃんに似てるから…ふふっ…あと、顔が赤くなってるから…ふふっ」
「お前笑いすぎ……」
あれ、顔がまた赤くなった。
まさか……
「五十嵐くん、まさか、熱があるの?」
私は、私のおでこと五十嵐くんのおでこをくっつけた。
「あ、熱はないみたいだけど…また顔赤くなってるよ?」
「うっせ、元気なら俺、部活戻るから。」
「あ、うん。ごめんね、迷惑かけちゃって。部活頑張って!」
「おう。また明日な、小田切さん。」