片想いゲーム
なんやかんやで、ついに新しい校舎にやってきた。
「ここで私は良い男を…♡」
菫ちゃんは瞳にハートマークをつけながらスキップしていた。
「でも菫、お前、彼氏いなかったか?」
朋ちゃんがそう言うと菫ちゃんは身体をビクッとさせた。
「彼はLOVE! ここの学校で良い男を見つけたららLIKE!」
菫ちゃん、本当に男好きだなぁ。
まぁ、そこが菫ちゃんのよさのひとつだけど。
私はそう思いながら、クスクスと笑っていた。
そして、私たちは校舎に入り、クラス表を見た。
「あ、菫、1-Dだ!」
「私も1-Dだ。菜乃葉は?」
「わ、わたし…」
「ん? なんだ? 聞こえないぞ?」
「わ、私も1-Dだよっ!」
すごく嬉しくて声があまりでなかった。
また同じクラスで、3人でまた1年間過ごせると思うとワクワクした。
そのあと私たちは、教室に向かった。
「どんなクラスだと思う?」
朋ちゃんが聞いてきた。
「もちのろんろん♪ 良い男だらけよー♡」
「すごく楽しいクラスだと良いな♪」
「ったく、菫はいつも男ばっかりだなー。」
「男の子にしか目がいかなくてねー♪」
あきれて言う朋ちゃんに、元気よく答える菫ちゃんはなんだかキラキラしていた。
よくわからないけど、私はいつのまにか笑っていた。