片想いゲーム
試合
時はたち、入学してはやくも1ヶ月と2週間。
体育祭のシーズンです。
「おだちゃーん! こっち手伝ってくれ!」
「おだちゃん、ペンキペンキ!」
「おだっちー♪ 布と糸は?」
私は体育祭実行委員で大忙しです。
皆からはおだちゃん、おだっち等と呼ばれるようになりました。
「みっちー、今から手伝いにいく!
ペンキ、はいどーぞ!
布と糸は加奈子ちゃんに渡したから!」
「「「Thank You♪」」」
いっせいにみんなからそういわれると、嬉しくなっちゃいます。
「なぁ、小田切ー!」
彼の声。これは反応した方がいい?
噂で聞いたことあるのだが、菫ちゃんと彼は付き合ってるとか。
でも、菫ちゃんにはまた別の彼氏がいるはず。
「おーい! 小田切ー!」
耳元でささやかれたのでビクッとした。
「びびび、ビックリさせないで!」
「俺たちのとこも手伝ってくんない?」