片想いゲーム
「それは3月くらいの春休みで、3人ばったりであって、バスケをしたら仲良くなったのよ♪」
菫ちゃん、それはどこから入手した情報?
さすが、男好きだなっとまた、感心させていただきました。
「でも、私には縁が一生ない人かもなぁ。」
ポツリと一言私が言った。
「私もかな。」
朋ちゃんはそういって、彼らの方を見ながら少し寂しげな顔をしていた。
「菫は、すごい縁がある! 菫、ちょっと行ってくる!」
そういって目をハートマークにさせながらダッシュで輪の中に入っていった。
「朋ちゃん、どうしたの?」
「ん? なにがだ?」
「すごい寂しげな顔してたから…。」
「あぁ、ちょっとな…。何でもないよ。」
また寂しげな顔をしながら笑っていた。
いろいろ謎だらけだけど、無理に言わせたくないので、気にしないようにした。
「はーい。みなさん、せきついてー。」
急に教卓の方から女の人の声がしたので見てみると、いつのまにかシナティーの姿があった。
「先生、いつからそこにいたんだよ!」
「こえーよ、しなてぃー!」
「先生、まさかの幽霊?」
笑いながら先生に突っ込む皆をみて、このクラスは良いクラスかもしれないと思った。
「みなさん席についたね。でーは、自己紹介やってもらいまーす!
じゃぁまずはシナティーから!」
やっぱり自分の事シナティーって言うんだなーっとおもった。
「私の名前は品川 未知子。20歳の独身♪
まだまだ若いわよ、私は!
で、あだ名はシナティー♪
皆、シナティーってよんでね☆」
最後のウインクは要らないと思った。
そのあと、みんなが自己紹介をしていって、ついに私の番がきた。
「小田切 菜乃葉です。南中出身で、好きなことは皆と話したりすることです。よろしくお願いします。」
みんなからすごい拍手をもらったので
ペコッと頭を下げて私は席についた。
それから私がボーッとしながら自己紹介がたんたんと進んでいた。
菫ちゃんの自己紹介が終わった瞬間、女子たちの騒ぎ声が聞こえてビックリした。
なんだと思ってみてみたら、夢かと思った。
女子の騒ぎ声よりも驚いた。