一日で君を好きになる
「だって、鈴木さん、俺の事ずっと引いてたやろ?なんか、無理矢理笑ってる感じやったし…。ごめんな?貴重な一日やったのに…」
私、バカだ。
大馬鹿者だ。
「ええよ。もう、正直に振ってくれたらええし。覚悟してるし…うん。大丈夫」
ほんとは、ドキドキしていたのに…。
早瀬君に、どんどん惹かれていたのに…。
なのに大馬鹿者の"かわいくない私"は、そんな気持ちを、素直に態度で示さなかったばっかりに、せっかく正直に真剣に想いを伝えてくれた彼を傷付けちゃった。
素直になるんだ。
今日思った事、今の気持ちをちゃんと伝えるんだ。
「あ、ごめん…。こんなん言うたら振りにくいよな?」
顔を引きつらせ、ポリッと頭を掻く早瀬君に、私は言った。
「振らないから!!」