一日で君を好きになる
「いや、ええよええよ。気遣わんで…」
急に大きな声を出した私に一瞬驚いた表情を見せた早瀬君だったけど、またすぐに苦笑いをしてそう言う。
ちゃんと気持ちを伝えないと。
彼が朝、私に言ってくれたみたいにきっちり言わなきゃ…。
「コスプレ喫茶があるのに、私と今日一日過ごすために、スケジュールを合わせてくれたの、凄く嬉しかったよ…。ありがとう」
頑張れ…私。
「私の事、"ますます好きになった"って言ってくれた時、ドキドキした…。でも、恥ずかしくて下向いちゃった…。嬉しくて、でも…なんて言ったらいいのか分からなかった」
自分の想いを、早瀬君にちゃんと伝えるんだ。
「今日一日…凄く楽しかったし…幸せ…だったよ。」
早瀬君の事、手放したくない。
ずっとこれからも隣にいて欲しい。
「だから振らないよ。葵」
想いが溢れて、私の口から飛び出た大胆発言。