一日で君を好きになる
ぼんやりしていると、ホームルーム開始を知らせるチャイムが鳴った。

私は急ぐこともせず、ゆっくりと教室に向かった。



「今日は君達にとって、高校生活初めての文化祭ですね。」

担任の先生の話を、ボーッと聞きながら、私は窓の外を見ていた。

さっきのはもしかしたら夢だったのかも知れないと思えてきた。

そうだよきっと夢だ。

今日の文化祭はマヤ達と一緒にまわるって約束してたもんね。

「では、今日は一日楽しんで下さいね!以上!」

先生はそう言うと、教室から出て行った。

教室がいっきに騒がしくなる。

「シホ、さっき、早瀬君とどこに行ってたの?」

そんな中、マヤが私に話しかけてきた。

あれ、おかしいな…。

「さっきのって…」

"夢じゃないの?"と言いかけた時だ。
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