一日で君を好きになる
「唐揚げか!ええやん!んじゃ、行こか!」

そんな"かわいくない私"に、早瀬君は微笑んでくれる。

ほんとに早瀬君は私の事好きなの?

好きだとしたら、どこが好きなのか聞きたい…。

でも、恥ずかしいし聞きにくい。

「うん」

早瀬君が階段から立ち上がると、色んな事を考えながら、私もそれに続いた。



ズボンのポケットに手を突っ込んで歩く早瀬君。

もし…私が早瀬君と付き合うとかになったら、手とかつないだりするのかな…。


「どしたん?」

彼の手の方をじっと見ながら黙って歩いている私に気付いた早瀬君は、首を傾げながら私にたずねた。

「い、いや!なんでもない!」

「そ?」

ごまかすと、私は不自然に正面を向いて歩いた。

そんな私を見て、早瀬君はフッと小さく笑った。

なんか私、変だ…。

このままだと、告白撤回されちゃうかもね…。


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