tender dragon Ⅲ

「あいつバカだな。」

葉太は興味なさ気に机へ雑誌を放り投げた。それが滑って希龍くんのもとにたどり着く。

「葉太は彼女いないんだから、参考にすれば?」


笑顔の希龍くんが葉太に向かって言った。

確かに、彼女いないけど。


「うるせー。んなの見なくても彼女くらい余裕で出来るっつーの。」

「出来てないからこの状況なんですよ。」

春斗まで葉太をからかい始めて、それを見て希龍くんは楽しそうに笑ってた。


「春斗、お前今日夕飯奢りな。」

「いやいやっ、俺今金欠なんすよー、勘弁してください。」

「知らねーよ。ほら、行くぞ。」


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