tender dragon Ⅲ
クオーターだから、お婆ちゃんの血なんて少ししか入ってない。
だから、あたしもお母さんみたいにハーフが良かったな、なんて思う時がある。
お母さんすごく美人だから。
「わ…!」
急に後ろから引っ張られた。
肩に回った手。
勢い余って倒れ込んでしまったけど、しっかりと受け止めてくれる。
「近いんだけど。」
少し不機嫌な希龍くんの声が耳元で聞こえる。
ギューッと抱きしめられた。
「びっくりしたー」