tender dragon Ⅲ
「…近くねぇし。」
「近い。」
「近くない。」
ムッとした葉太は一歩あたしに近づいた。
ムキになってるのかな。
「近い。」
「近くねぇって。」
「…近寄んな。」
希龍くんまでムッとしてる。
やばい雰囲気?
希龍くんってばめったに怒らないのに、もしかして今怒ってる?
「希龍さんも葉太さんもやめてください。美波さん困ってますよ。」
一番最年少の春斗が止めるとは…
安田さんは2人のやりとりを黙って見てた。きっと慣れてるから。