tender dragon Ⅲ

賽銭を投げ入れた後、おみくじを引きに行く途中もこのメンバーで歩いてると注目の的だった。

一番視線を集めていたのは、繋がれているあたしと希龍くんの手。


「注目の的っすね。」

「お前ら、こうも注目されるとゆっくり初詣にも来れないな。」

「安田も十分目立ってんだろ。」

3人はそんなことを言いながらも順番におみくじを引いていく。

もちろん、あたしと希龍くんも。


「…俺、凶なんですけど…」

「うわ、どんまい春斗。凶ってなかなか出るもんじゃねぇし、持って帰れば?」

「葉太さん完全に人事っすよね?」

「だって俺中吉だし。安田は?」

「俺も中吉。」

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