tender dragon Ⅲ
「希龍くんも大吉なんだね。」
「うん、美波と一緒。」
2人とも大吉なのもまた珍しい。
少しくらい春斗に分けてあげたいよ。
希龍くんは自分のじゃなくて、あたしのおみくじをジッと見つめる。
「どうしたの?」
「よかったね、美波。」
「何が?」
ニコッと笑った希龍くん。
あたしのおみくじを指差して言った。
「結婚も出産も心配することないって。」
「…え?」
「いつでもできるね。」
……え?