tender dragon Ⅲ
「俺のためにしてくれるのは嬉しいけど、正直その制服には反対だなー」
やっぱり。
「でもまぁ、もう受かってるならやらないわけにはいかないと思うし。」
あれ?
「俺そこまで美波の行動を制限するつもりはないから、いいんじゃない?」
うそ、いいの?
ポカンとするあたしを見て、希龍くんはまたおかしそうに笑う。
「い、いいの?」
「うん。」
「ほんとに?」
「自分がこれだけ自由にやってるのに、美波がやりたいことには反対するって、それただのワガママじゃん。」
まぁ、確かに希龍くんは自由人だけど。
まさかの展開にあたしの方が戸惑ってる。
「その代わり、何があったらすぐに言って。」