tender dragon Ⅲ
「分かる?」
いや、希龍くんの体がちゃんと男の子だってことは触らなくても…
あれ…?
「あんなことして余裕でいられるほど、大人じゃないからね、俺。」
手に伝わってくる鼓動は、あたしにも分かるくらい早くて、強かった。
「ドキドキしてるでしょ?」
ちゃんと、ドキドキしてる。
希龍くんもあたしと変わらないくらい、ドキドキいってるよ。
「うん、してるね」
「好きな子と一緒にいるんだから、これが普通だと思うけど?」
何だ、よかった。
「もしかして、不安だった?」
ほんと、鋭いからヤダよ。
「…ちょっとだけ」