tender dragon Ⅲ

「心配しなくても、俺が好きなのは美波だよ。」

この人恥ずかしいって言葉知らないのかな。

サラッと言えちゃうなんてね。

「美波が一番大事。」

もう、十分だよ。


「…希龍くんはさ、付き合う前も付き合ってからも、ずっと変わらないでしょ?」

「うん、変わらないね。」

「それって、変じゃない?」

気になっていたのは、これ。

付き合う前も付き合ってからも変わらない希龍くんの態度に疑問を感じていた。


「友達から彼女になったのに、前と変わらないって……」

ふと希龍くんを見ると、どうやら笑いを堪えているようで。

「……何で笑ってるのー」

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