tender dragon Ⅲ
希龍くんも緊張するんだ、なんて思うと嬉しくて笑みがこぼれた。
そんなあたしに、彼はキスをする。
何度も何度も、触れては離れる唇。
柔らかくて暖かい感触にドキドキして、頬に熱が集まるのが分かった。
…心臓、破裂しちゃう。
ずっと続いてるキスの間に、希龍くんはあたしをそっと押し倒した。
顔がぼやけるくらいの至近距離で、希龍くんはポツリと呟く。
「今ならまだやめれるよ?」
だからその言葉の返答に、首を横に振って「大丈夫」そう呟いた。
「優しくする。」
そんな風に言う希龍くんの首に手を回して、ギュッと抱きつく。