tender dragon Ⅲ

唇を食べられちゃうかと思った。

カプッと優しく噛み付いて、何度も何度も優しく触れ合う。

たまに離れると、あたしを見てクスッと笑ったりして。


「やっぱり真っ赤だよ」

頬をプニプニと指差してきた。

「…だって、初めてなんだもん」

こんな風に何度もするキスも。

制服を脱がされるのも。

全部、初めて。


シャツのボタンを一つずつ外されていくたびに、希龍くんの冷たい手が肌に当たってビクッとなる。

そんなあたしを見てか、希龍くんは自分のシャツのボタンを外して脱いで、床に落とした。


「美波だけ脱いで俺は脱がないって、何かズルいじゃん」

「んふふ、そうだねっ」

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