夏休みのとある1日
「さっきのさ…」
「はい!」
急に話し掛けられ、ビックリして返事をする声が大きくなってしまった。
片桐くんはその声にビックリして、大きく目を見開いていた。
「ご、ごめんなさい」
そう言うと、片桐くんは口に手をあてて肩を震わせていた。
「…え?か、片桐くん?」
どうしたの?
え、もしかして笑ってる?
「ごめっ…フフッ………」
私は、片桐くんの笑いがおさまるのを待った。
…どこに笑う要素があったんだろう。
「はぁー……。ごめん」
「謝ってる感が感じられないんですけど」
「急に反応されたのが可愛くて」
そう言って、片桐くんはクスッと笑う。
「…!か、会話が噛み合ってないし」
片桐くん、こんな人だったっけ?