好きになったのは、一匹狼でした。
彼を想い続けて1年。
ずっと秘めてきた想いを、ついに解放してしまった。
何も言わず、梶野くんはただあたしを見つめるだけ。
「あっ、急にこんなこと言われても困るよね。えっと、わ、忘れてください!」
必死に泣くのをこらえながら、家に帰ろうと彼に背を向けると。
「待って」と腕を掴まれた。
もう一度向き合うと、真剣な顔であたしを見てくる。
そして、あたしから目を反らすことなく言った。
「ごめん。俺、好きな子、いる」