好きになったのは、一匹狼でした。



ちょうどその時。



―――ガタッ!



大きな音が教室いっぱいに響いて、体がビクンとなった。




内山くんも驚いた様子であたしから離れると


目が点の状態のまま、梶野くんを見上げていた。




「………っ」



梶野くんの表情があまりにも鋭くて。


あまりにも、あたしたちを睨みつけていて。


二人で固まってしまった。






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