好きになったのは、一匹狼でした。



内山くん、梶野くんと仲良くなりたいって言ってたのに。


なんであんなに怖がってたんだろう。




―――ガタンッ


内山くんの態度に気を取られていたあたしは、


梶野くんが立ち上がった音を聞くまで、教室に二人きりだということを忘れていた。




「あ……」



梶野くん、機嫌がかなり悪そう。


いつも眉間にしわが寄ってる梶野くんだけど……


今はいつもよりももっと、深い深いしわが。






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