好きになったのは、一匹狼でした。



あたしの顔を覗き込むようにして、近づいてくるものだから、


梶野くんの顔が思った以上に近すぎて。


眼鏡かけてなくても、彼の顔がよく分かるくらいだった。




「お前、どこかで……」


「………?」



さっきの梶野くんの表情が嘘のようで、


あたしの顔を真剣な眼差しで見つめてきた。


そんなに見られると……照れます。






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