好きになったのは、一匹狼でした。
「あっ、あの、梶野く……っ」
「何だよ、カジ。そんな怒ることねーじゃん」
「………」
不機嫌な梶野くんをなだめるようにしているのか。
茶髪のチャラ男くんがさらにふざけた様子で言った。
それなのに、あたしの頭を叩いているのはなぜでしょう。
しかも梶野くんが怒っているのはあたしじゃなくて、
呑気に笑っている茶髪のチャラ男くんだったみたい。
「ぷっ、カジの顔傑作!ぷっ、くっく……」