好きになったのは、一匹狼でした。
「梶野くんがそんなにたくさん話してくれるなんて感激!」
「……えっ?感激するとこ、そこ?」
めちゃくちゃ、感激するに決まってる。
だって、梶野くんがこんなに話してくれることなんて今までなかったから。
「っていうか、俺の言った意味分かってねーだろ」
「分かってるよ!あたしがいたから怒ってるんでしょ?」
「バカが!ちげーよ」
すると、ふわりと彼の香りに包まれて。
唇に何かが、かすかに触れた。