好きになったのは、一匹狼でした。
「はーい!今準備できた!」
お母さんの声を聞いて、慌てて階段を駆け下りていった。
1階に行くと、お母さんが呆れた顔を覗かせた。
「もう、梶野くん待たせちゃダメよ」
「うん!急いで行ってくる!行ってきまーす!」
「はーい、行ってらっしゃい」
待ち合わせの時間まであと30分。
走って行けばギリギリ間に合うかな。
いつにも増して忙しない今日は、
梶野くんと初デートする日です。