好きになったのは、一匹狼でした。
「どうかお願いします!パワーストーンちゃん!」
思わず力が入って、パワーストーンを持ったまま両手を上げた時、
パワーストーンが手からすり抜け、そのままどこかへ行ってしまった。
「え?あれ?どこ行った?」
「……若菜、あんたある意味すごいよ。窓から外に飛んでった」
「えぇっ!?そ、外ー!?」
「早く下に取り行ったら?」
「うん!行ってくる!」
まさかまさかの出来ごと。
あんな窓の隙間から外に飛び出すなんて。
それから、あたしはダッシュでパワーストーンが落ちたと思われる中庭に急いだ。