好きになったのは、一匹狼でした。
梶野くんの言った意味が分からず、繰り返していると、
かすかに眉を動かした彼。
「オウム返し止めてくれる?」
「あっ、ご、ごめん!」
「だから、これどこに運ぶんだよ」
「え?えっと、と、図書館」
昼休みもそうだったけど、あたし……
何気に梶野くんに急接近しちゃってるんじゃない?
呑気に喜んでいると、全ての本を拾い上げた梶野くん。
そして、そのまま階段を上り始めた。
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