好きになったのは、一匹狼でした。
「あっ、カジっていうのは梶野のことね」
「あー……梶野くん」
梶野くんって、お友達から“カジ”って呼ばれてるんだ。
なんか、新鮮。
「やっぱりカジの知り合いだったのかぁ。どうりで見られてたわけだ」
あっ、俺じゃなくて、カジの方をだよね。
彼は笑いながら、こう続けた。
梶野くんのお友達って、結構はっちゃけた人なんだな。
この笑い方といい、学校での梶野くんとは正反対の人。