好きになったのは、一匹狼でした。
「へぇ、この子がねぇ。って、あっ、そう言えば、まだ君たちの名前聞いてなかったね」
突然話の内容が変わって、もう一度じっくり土田くんが見つめてくる。
すると、ちょうどその時。
「土田?知り合い?」
両替を済ませた梶野くんが戻って来た。
「あー、この子たちカジを……」
「わあああああ!人違いでしたぁ!!」
土田くんの言葉を遮って、モモちゃんを引っ張ってそのままゲーセンを出た。