好きになったのは、一匹狼でした。
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると、
まだ先生の解説が途中であるにもかかわらず、さっさと教科書やノートをしまうクラスメイトたち。
いつものことながら、先生を不憫に感じる。
「じゃ、じゃあ、この続きは次の授業で」
苦笑いを浮かべた先生が教室を去るのを見ていると、
お弁当を片手に友達の坂本百花(サカモトモモカ)がやってきた。
高校に入ってから、仲良くなって、今では彼女のことを“モモちゃん”と呼んでいる。