Only One──君は特別な人──
先輩と
「ねぇねぇ由美子、公園のツリー見に行かない?」
「うん。いいよ」
焼き肉屋さんを出た後、あたしは由美子を誘った。
この近くには公園があって毎年クリスマスツリーが飾られているんだ。
「──オレも一緒していいかな?」
後ろからそんな声が聞こえてきて振り向くと、大野さんが立っていた。
「いいですよ。どうぞどうぞ」
由美子が返事をした。
あたしは別にどっちでもいいという感じ。
「ねぇ、あたしも一緒していいかな?」
と、また聞いてくる子がいた。
声の主は、かおりちゃん。