Only One──君は特別な人──

「そう言うと思ったよ」

「分かってるならさせようとしないで」

「オレもえに意地悪ばっかしてるな。キスしたら許してくれる？」


貴広はズルイ。あたしがして欲しいこと分かつていて言っているんだ。

本当、意地悪なんだから…。

そんなことを思いながら、貴広のキスを受け入れた。


何度も何度も唇を重ねているうちに、２人は絨毯の上に倒れ込んだ。

貴広の唇はあたしの首筋に移動する。「あっ…」と、声を漏らしてしまう。


「──もえ」

「何？」

「ごめん。キスだけじゃ終われなくなりそうなんだけど」

「いいよ。貴広の好きにして」


それから、ベッドへ移動すると、あたしは貴広に“好き”にされた。