双子相愛-そうしそうあい-【完】
「んでよ…なんで?!
親友ってこんなもんなの?!」
そう言って泣きながら飛び出していく
明奈の背中をただただ見つめた。
「咲希にも…事情があるんだよね?
訳が…あるんだよね?」
そう言う夕陽の口調は
そうであって欲しいと願っているみたいで
返事を返せなかった。
あたし達の間に流れる時間さえ
違って見えるほど
空気は重く暗かった。
そんな雰囲気に耐え切れず
あたしは屋上を後にした。