目が覚めたら異世界でした



「・・・・・・ル・・・・・・・・・・セシ・・・ル・・・・」

私を呼ぶのは誰・・・?

「・・・・セ・・・・シル・・・・・・・・」




「・・・・セシル・・・・」

はっきりと自分の名前を呼ばれた気がしてパッと目を開く。
私は真っ白な空間に立っていた。
目の前には私とおなじ黒髪の女性。
見たことがないわけではない、けどどこかで見たことがある顔だった。

漆黒にそまる黒い髪は私と同じくらいのながさで膝までのびている。
怖いとか不気味なかんじじゃなくってもっとこう優しい黒、みたいな

ふと濃い紫色の瞳と視線がぶつかり目を見開く。
濃い紫・・・・私とおなじ色・・・・?
カラーコンタクトとかじゃなくて私は生まれた時から紫の瞳で
普通は人間ではあり得ないことなんだろうけど

「あなたはだれ?」

目の前にたっている一人の女性に恐る恐る聞いてみる。
見た目は20代とかなり若い。

目の前にいる女がクスクス笑うと
私の頭を優しく撫でた。
こたえてくれない、

「、ここは天国なの?」
「正確にいうとすこし違うわね」

女のひとは眉をひそめた。
それにしても、凄い綺麗なひとだなあ・・・
紫の瞳はその人の優しさを物語っている気がした。

「何で私の名前をしってるの?」
「知ってるから」

・・・・意味がわからない

「セシル、ねえセシル、あなたはまだこっちには来れないわ」
「・・・・え?けど私車にはねられたんだよ?」
「でも、あなたはそんな簡単に死んではいけない、というか死ねない」
「・・・・いってる意味がよくわからないんだけど」

死ねない?
まさか私が不死身ってわけ?

「不死身ではないわよ」

女のひとが答える。
さっきから意味のわからないことばかり言う人だ

「あなたは車にはねられたり屋上からとびおりたりしたって簡単には死なない」

そういえば昔から高いとこから落ちたり転んでしまっても
痛くも痒くもなかったし怪我何て全然しなかったけど、
屋上から飛び降りても死なないって・・・・

「あなたにはまだまだやることがある。さあ、早く目をさましなさい」
「どうやって」
「そんなの簡単よ」





「セシル、さあ早く起きて」




その言葉を聞いたとたん私の意識はふたたび飛んでしまったんだ。
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