八神 零


「お前…何者…?」



俺は黙って運転手の頭を掴むと膝で蹴りつけた。

グシャッとした感触と、運転手が呻いた声が気持ち悪い。



「バイク、貰うわ」

「…ふ、ざけん、な…」

「あ?まだ意識あるわけ?しぶてぇな」



横に倒れている運転手の腹を思いきり蹴飛ばすと、ついに話さなくなった。


ニッコリ笑って振り返り、


「エイト、バイク貰ったよ」


と、告げると。


「得したナ…」


と呆れたように笑った。



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