八神 零
「……まあ、良いが。…また、頼むよ?アレを」
「ありがとうございます」
アレ、には返事をせずに微笑むと、苦笑いしながらほどほどにな、と言った。
出入りの許可を取っておくのは、実に仕事がしやすい。
足が付きやすくなるものの、味方が多いに越したことはないからな。
…まぁ、俺の場合は簡単、が最優先事項で。
足が付くわけがないのだが。
ペコリ、と頭を下げ、管理室を出る。
また後からエイトの事を聞かれそうだな、と。
俺はひっそり溜め息をついた。