八神 零
ぎゃーぎゃーと俺に吠える二人を一喝し、踵を返すとビルを抜けた。
直ぐ様エイトが後を追ってくる。
「待てって…!レイ、俺…」
「大丈夫。ここに来て、思い出しただろ?いつまでも甘えてはいられない事、知ってるだろ」
「…、ここは、俺にとっては良い場所じゃネーけど、お前と会った良い場所でもあるワケ」
「うん」
「俺、忘れてた。殺しは…怖いって。…てか、忘れようとした」
「忘れちゃ駄目だけど、エイトのそーゆー所、嫌いじゃないよ。頑張ってね。怖くても仕事なら出来るんでしょ?」
「…あぁ。やるヨ。ありがとな、レイ」