八神 零



何処かで聞いたことあるようなセリフを曲に乗せたありふれた歌を聞きながら、ぼんやりと組長を見ていた。


…こんな場所で。

夢も光も希望も

金と力と欲望に、変えてしまうこいつらは。


なにを聞いてんだろうねぇ。



「…で、今度はどうされたんですか…?八神さん」


冷や汗をかくこのちんけなちんけな、宇賀組というグレープのリーダーさんは、どうやら俺が苦手らしい。

風貌に似合わず怯えた目をしてらっしゃる。



「どうやら話が違うようでしてねぇ」

「い、いや…そんなハズは…」






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