八神 零
教室
クラス全員がガヤガヤと騒がしく喋る中、一人、シャーペンをノートに走らせる。
自習の時間というのは、いつも騒がしくなるものである。
教師がいないならなおのこと。
「八神って真面目だよな?」
「ああ、確かに」
そう、クラスで真面目に自習をしているのは八神だけだ。
「なあ、零君。今日さ…」
そしてクラスの男子は八神に話しかける。
このクラスになって、半年。
未だに八神は薄い付き合いしかしてないため、クラスの皆に一目置かれていた。