八神 零


「それ、本気?」



カツン―……



誰もいなかった旧校舎に足音が響いた。

驚いて目を開けると、デシャブ。



「八神君……」

「ね、死にたいって本気で言った?」



無視した八神は細井の目の前で止まった。

しゃがみながら、彼女の目を覗き込んだ。



「……分からない」

「ふうん」



期待した答えじゃなかったのか、顔を歪めた八神は落ちていた髪を拾う。



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