生徒会室まで来なさい。
「うおおおおおおおおいい!!!!!」
私は思わず叫んだ。
体育館に集まった生徒たちが一瞬静まり返り、またすぐにわっと騒ぐ。
「何いまの声!マジうけんだけど誰!?」
「ステージの脇から聞こえたぞ!!」
全校生徒がゲラゲラと笑っている。
ステージ脇からでは様子は見えないが、かなり盛り上がっている。
「ちょっと村越さん、声でかい」
村人B・岡田さんが戻ってくるなりそう言う。
「だってだって!あんた達ひどすぎるよ!詐欺じゃん!」
「まあまあ、もうここまで来たら演説くらいはするしかないよ」
「そうそう、もしかしたら不信任で再々選挙になるかもしれないし」
「うんうん、とりあえずみんな待ってるから、ぱぱっと演説しちゃってよ」
「ムラムラ、ごめんねごめんね!」
「だからムラムラって呼ぶなって!!」
ああ、もう、本当に、どうしてこんなことに…。
そうして今。
私は全校生徒の前で、体育館のステージ上にひとりで立たされていた。